雑誌「Cut」の最新号。この表紙に釣られて本屋さんで思わず手に取ってしまったわけですが。
スコセッシがストーンズのライブを映画"Shine A Light"として完成させたらしく、その流れで歴代のロック・ムービー完全網羅的な企画が誌上で繰り広げられているっていう寸法です。
正直なところ、この特集自体は可も無く不可も無くといった内容。そもそもの期待が大きすぎました。・・・って、はい、完璧上から目線で感じ悪いですね。すみません。
実は個人的にこれは入ってるかなと思っていた"9 Songs"という映画が紹介されていないのが、もうひどくがっかりで。だってすごいんですよ、この映画。何がすごいって、何がすごいのかよくわからないのがすごい。
タイトルからもわかる通り、ある9つの曲を軸にストーリーは展開します。
これがライブ(1曲目)→セックス→ライブ(2曲目)→セックス→以降9曲目までループ。
いや、マジで。
ちなみにここでいう9つの曲とは:
1) Black Rebel Motorcycle Club, "Whatever Happened To My Rock And Roll"
2) The Von Bondies, "C'mon, C'mon"
3) Elbow, "Fallen Angel"
4) Primal Scream, "Movin' On Up"
5) The Dandy Warhols, "You Were The Last High"
6) Super Furry Animals, "Slow Life"
7) Franz Ferdinand, "Jacqueline"
8) Michael Nyman, "Nadia"
9) Black Rebel Motorcycle Club, "Love Burns"
これら各アーティストのライブ映像が映画のほぼ半分にあたり、それ以外は過激な性描写。子供は観ちゃいけません。「で、おもしろいの?」と聞かれたらぶっちゃけ微妙です。もうおもしろさとか通り越してひたすら斬新。そして何が何やらわからぬまま「なんかすげえ」という漠然とした印象だけが頭に残ります。
映画全体の完成度はさておき、ロックというか音楽を映画に取り込む独特の手法は一見の価値ありなので、暇と興味のある方はぜひ。
Shine A Light | shinealight-movie.jp
9 Songs | 9 Songs @ wikipedia
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